ワンオペ家事で起きる問題

ワンオペとはもともと、夜間の飲食店などで接客から調理などすべての工程を一人の従業員が行うワンマン・オペレーションの略として用いられていた。最近ではパートナーがいる家庭であるにも関わらず、一人で家事を行っていることを意味する「ワンオペ家事」という言葉が使われるようになっている。

夫婦共働きであっても女性が家事のほとんどを担っている家庭が多くなっているのが現状だが、男性の理解や協力がないままワンオペ家事を行っていると、さまざまな問題が生じることになる。ワンオペ家事を行っている家庭では、男性側が家事は女性がするものだという潜在的な意識を持っていることが多く、一人で家事を行っている女性に対して心配りがないため、女性側の不満が蓄積する。

女性は時間だけでなく心の余裕がなくなるため、ささいなことで言い合いになったり、逆に会話がなくなったりと夫婦関係に亀裂が入ることになる。毎日の疲労が蓄積し不調を感じていても、頼れる人がいない状況が続いていると、病気を発症してしまう可能性もある。

ワンオペ家事から解放されるには、夫が理解していない見えない家事を一覧にするなど、家事を可視化することも大切だ。絶対にやらなければならないこと、今はしなくてもよいことを整理すると共に、お互いの分担の振り分けが必要である。男性側に時間の余裕がないのであれば、無理に自分たちだけで家事を行わず、外部の家事サービスなどを活用して時間の余裕を作るのもおすすめだ。